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ジュニア留学(夏)留学でしかできない経験とは?
木曜日は、現地校を訪問するグループと、オーストラリアのスポーツ「ローンボウルズ」を体験するグループに分かれて活動しました。
現地校訪問は、先着10名限定。
訪問した学校は、とにかく規模が大きく、子どもたちもびっくり。
音楽室や個人練習室、ダンススタジオ、eスポーツの設備だけでなく、飛行機の操縦を学ぶための設備までありました。
日本の学校とは大きく異なる環境を目の前にして、
「世界には、こんな学校もあるんだ!」
と知ることができたのは、子どもたちにとって、とても貴重な経験だったと思います。






キャンパスツアーの後は、飛行機の操縦シミュレーターにも挑戦しました。
この学校には、パイロットを目指すためのクラスもあるそうです。
子どもたちは大興奮。
RintaroもRyutaroも、何度も墜落していましたが……それも含めて、とても楽しそうでした(笑)。


もう一つのグループは、オーストラリアの伝統的なスポーツ、ローンボウルズに挑戦しました。初めて見るスポーツ、初めて聞く英語。
最初は戸惑っていた子どもたちも、少しずつ状況を理解し、自分たちなりに楽しめるようになってきています。


正しい英語よりも、まずは伝えようとすること
留学生活が始まってから、どの子も英語が口から出るまでのスピードが、どんどん速くなってきました。もちろん、合っているかどうかは別の話です(笑)。
今、一番よく聞こえてくる英語は、
「Oh my gosh!」
日本語を使わず、自分が知っている単語や表現を組み合わせながら、何とか相手に伝えようとする。
最初から正しい英語を話せなくてもいい。
「伝えたい」という気持ちを持ち、実際に声に出すこと。
英語を話せるようになるためには、この経験が何より大切です。
金曜日にはHarumaも到着し、みんなとすぐに仲良くなりました。


海外で生活しながら英語を学ぶと、教室の中だけで勉強するよりも、英語の吸収力が大きく変わります。
朝起きてから夜眠るまで、英語を使わなければならない場面が続く。
そして、英語を通して、今まで出会うことのなかった友達にも出会えます。
慣れない海外生活の中で、子どもたちはお互いに助け合います。
困ったときに声を掛けたり、わからないことを一緒に考えたり、勇気を出して話す友達を応援したり。日本で出会っていたら、ここまで深く関わることはなかったかもしれません。
一緒に不安を乗り越え、一緒に挑戦するからこそ、短い期間でも深い絆が生まれていくのだと思います。
「やっているつもり」では、伝わらないこともある
先日、Nextepとは別の団体で来ていた高校生3人について、ホームステイ先から相談がありました。
「この子たちは、私たちの家をホテルだと思っているのでしょうか。
挨拶も、お手伝いもなく、自分で朝起きてくることもありません。
この状態でもう1週間受け入れるのは、正直しんどいです」
日本では、保護者の方がしてくれることも多いと思います。
しかしオーストラリアでは、高校生であれば、自分のことは自分でするのが基本です。そこで、子どもたちにも話を聞きました。
すると、子どもたちはこう答えました。
「挨拶もしています」「ありがとうも言っています」「朝も自分で起きています」
「でも、ホストファザーが全然話してくれません」
ホストファミリーは、これまでにも多くの日本人留学生を受け入れてきたベテランです。日本人の子どもたちが、まだ英語を上手に話せないことも理解しています。
では、なぜこれほど大きなすれ違いが起きてしまったのか。
原因は、英語力ではありませんでした。
声の大きさ、表情、そして態度でした。
子どもたちと実際に話してみると、「え? 今、何と言ったの?」
と聞き返したくなるほど声が小さく、表情からも気持ちを読み取ることができませんでした。
子どもたちは、挨拶をしているつもりでした。
「ありがとう」も伝えているつもりでした。
けれど、その気持ちは相手に届いていなかったのです。
自分では伝えているつもりでも、相手に伝わっていなければ、コミュニケーションは成立しません。
これは英語に限らず、人と関わるうえで、とても大切な学びです。
話を聞いた子どもたちは、悔しさと申し訳なさで涙を流しました。
でも、そこで終わりにはしません。
どうすれば気持ちが相手に伝わるのか。どのくらいの声で話せばいいのか。
どんな表情で、どのように感謝を伝えればいいのか。
一緒に考え、何度も練習しました。
そして、ホストファミリーがお迎えに来たとき。
一番シャイだった子が、大きく手を振りながら、小走りでホストファミリーのもとへ向かいました。
「Thank you for coming!」
その後、ホストファミリーから、このようなメッセージが届きました。
子どもたちは涙を流していました。けれど、その涙は、決して悲しいだけのものではなく、前に進もうとする涙でした。今では表情も柔らかくなり、人への接し方も変わり、お互いを思いやる姿が見られるようになっています。私たちが願っていたのは、これだけでした。あなた達スタッフが勇気を持って伝えてくれたからこそ、この変化が生まれたのだと思います。本当にありがとうございました。
留学は、子どもの「できない」を責める場所ではない
これこそが、留学でしか得られない成長の一つだと思います。ホームステイ先で問題が起きたとき、
「合わないから、ホストファミリーを変えましょう」
と対応することは、簡単かもしれません。
もちろん、安全面に問題がある場合や、どうしても継続が難しい場合には、変更が必要なこともあります。
しかし、すれ違いが起きたからといって、すぐに環境を変えるだけでは、子どもたちは大切な学びの機会を失ってしまいます。
まずは双方の話を聞く。
何が伝わっていないのかを考える。そして、子どもたちに必要なサポートをする。子どもたちは、できないのではありません。まだ知らないだけです。
挨拶の仕方も、気持ちの伝え方も、文化の違いも、最初から知っている子はいません。
私たちが正しく伝え、練習する機会をつくってあげれば、子どもたちは気づき、自分で考え、もう一度挑戦できます。
英語が上手になった。海外の友達ができた。一人で買い物ができるようになった。
それも、もちろん素晴らしい成長です。
けれど留学には、それだけではない学びがあります。
自分の気持ちは、伝えなければ伝わらないこと。
文化や常識は、国によって違うこと。
失敗しても、やり直せること。
誰かと暮らすためには、相手を思いやる気持ちが必要なこと。
涙を流したあの日は、子どもたちにとって、決して失敗の日ではありません。
自分の殻を一つ破り、人として一歩成長した日。
週末、子どもたちはホストファミリーと、どのような時間を過ごすのか。
留学でしかできない経験とは、楽しい観光や英語の授業だけではありません。
うまくいかない経験も、悔しくて涙を流す経験も、勇気を出してもう一度挑戦する経験も含めて、すべてが留学です。
そして、その一つひとつが、子どもたちの未来をつくっていくのだと思います。